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通常、7歳までに矯正専門医に受診する事が推奨されていますが、受け口や、指しゃぶりがあるお子さまの場合は、この時点で既に症状が進行してしまっている事があります。
とくに3歳児検診で受け口(反対咬合)と指摘された場合は、取り外し式のムーシールドという装置を早めに使うと、効果的です。 実際に一般歯科などで「まだ様子をみましょう」と言われ、来院された時には手遅れのお子様や、逆にまだ様子を見た方がいい場合も多く、2〜3カ月毎あるいは、半年〜1年後の定期検診にいらしているお子様もたくさんいらっしゃいます。
お子さまの歯並び・かみ合わせのチェックポイント
- 指しゃぶりや爪かみ、唇を噛む癖がある。
- 反対にかんでいる。
- 前歯が出ている。
- 歯がなかなか生えてこない。
- ぶつけたり転んだりして 歯が抜けてしまったなどの傷がある。
- なんとなく顔が曲がっている。
- いつもお口があいていて、またお口で息をしている。
- でこぼこの歯がある。
- 話し方が気になる。
- 両親の歯並びが悪い。
目的
- 3〜12歳までは、あごが成長途中のため、この成長をうまくコントロールする事により、
この時期だけに出来る、さまざまなメリットがあります。
うけ口、出っ歯、あごが曲がっているのを改善出来、将来外科矯正になる可能性が減ります。
大人になってからでは、どうしても 歯のみを動かすだけの矯正になってしまいます。 - 歯のでこぼこやすきっ歯を治すことはもちろん、今後はえてくる犬歯・小臼歯のためのスペースを出来るだけ確保していき、将来、抜歯の可能性を減らします。
- 歯並びが悪くならないように、必要に応じて乳歯の抜歯のタイミングをコントロールします。
これにより、悪い方向に生える事を減らし、かみ合わせをよい状態に誘導します。 - 前歯が出ているお子さまは、そうではないお子さまの約5倍、前歯を怪我で損傷する確率が高いと言われており、これを軽減します。
装置
年齢・お口の状態により、さまざまな装置があります。
治療による痛みはほとんどありません。(慣れるまで、装置の違和感はあります)
また開始時期もお子様により、異なります。
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取り外し式でマウスピースタイプの装置
・・・拡大床、機能的矯正装置(バイオネーター)、歯列矯正用咬合誘導装置(EF-line、ムーシールド 等) -
取り外し式で、あごの成長をコントロールする装置
・・・顎外固定装置(ヘッドギア、チンキャップ、フェイシャルマスク 等) -
あごの裏側に固定する装置
・・・リンガルアーチ、クワッドへリックス 等 -
マルチブラケット装置(表側からの透明なプラスチック製装置)
・・・お子様の場合でも金属の装置ではなく、より目立ちにくいものを使っています
まだ小さいうちは、装置を使う事が負担になる事もあるので、お子さまときちんとお話をして、頑張って治療を続ける気持ちを持たせてあげる事が大切だと思います。
悪い習癖の改善
指しゃぶりや爪咬み、口呼吸などが原因で歯並びが悪くなってしまいます。
また、矯正治療で歯並びを治した後に、まだ習癖が続いていると、悪い歯並びに後戻りしやすくなります。
この改善のために、おうちで口や舌、唇のトレーニングをして頂きます。
指しゃぶりをやめられるように、絵本の貸出し等もしています。